奈良県主催、日本語が不自由な外国人住民や外国人旅行客に対して、災害発生時に避難所などでの通訳等のサポート、多言語での情報提供などのボランティア活動を行う「災害時通訳・翻訳ボランティア」を養成する研修会に出席しました。

まずはじめに、奈良県の防災施策の概要について、奈良県の防災統括室よりの講義。

奈良は昔都があったところで、地震は起こらないといわれていますが、(確かに両親はそう思っていますね。)西暦855年に大地震が発生し、東大寺大仏の頭が落ちた事があるそうです。「防災」と言っても災害を防ぐことはできず、起きてしまったあとにいかに被害を少なくするか「減災」という言葉を初めて耳にしました。

次に、災害時多言語支援体制とボランティアの役割について、東日本大震災で東北地方太平洋沖地震多言語支援センターの運営に参加された(特活)多文化共生マネージャー全国協議会副代表理事の高木和彦氏による講義。

災害時に外国人が直面する課題、外国人支援のポイント、活動拠点、ボランティアに期待される役割について、勉強になりました。

最後にグループワークで、避難所のルールを英語に訳するにはどうすればいいか、個人で考えたのちグループ内で、どのように表現するのが一番、外国人にわかりやすいか、理解してもらいやすいか、検討しました。たとえば、「防災」という言葉をそのまま英語にするとPreventing Disasterですが、すでに災害は起きているわけでDisaster controlの表現の方が適していること、「電気、水などのライフライン」という和製英語のライフラインは意味が通じにくく、electricity, water, gasと具体的に列挙する方がいいなど、日本語から英語へ翻訳するときに、翻訳のもとの原案となる文章から見直すことから始めることが大事だということを学びました。

奈良県は外国人旅行客が多いので、長期で在住している外国人だけでなく、旅行客のためのサポートも問題のひとつとして挙げられていました。

ビザ帰化申請のサポートで外国人の方に接することを仕事にしていながら、仕事と別に、外国人の方の生活を支援することができたらと思っています。時々ですが、クライアント様を病院へ連れて行き通訳、運転免許センターでの通訳をさせていただいたり、困ったことがあれば連絡してくださいと業務完了のときに話しています。

起こってほしくない災害ですが、実際起きた時に、知識、情報が少なくて不安に思われる外国人の方が多いと思います。少しでもお役にたつことができれば、やっていきたい第一歩として参加させていただきました。